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what we can do

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個展初日まであと5日。





1週間を切ったのに、作品として飾れる状態になったものはまだひとつもない。
写真集の仕上げに追われ、写真展の準備が大幅に出遅れたしまったわけなのだが、
それなのにどうしたもんだろう、この落ち着きっぷり。
そう、もうここまで来たらジタバタしても同じというみごとなまでのハラのくくり方。
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まともな神経の持ち主だったら、夜も眠れないところだろうが、
たぶん、おりつっつあん、タガが外れているんだろうな。
めでたいやつじゃ、我ながら。

しかしながら思い返せば、前回の個展の前は、パーティの準備もあって、
結構テンパッていたような気がする。
浜屋のトイレに入ったとき、「あれ?いつの間にか白い滑り台がこんなところに」と
次の瞬間、「やばっ」とあわてて出れば、やはり男子トイレだったということ2回。
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またあるとき、同じくヘロヘロに疲れきった教え子のピエールと
稲佐山のアマンディー(お風呂屋さん)に行ったときのこと。
いつものように「じゃあ、1時間後」と別れて、脱衣場のロッカーで上着を脱ごうとした瞬間、
全裸のハゲたおじさまの姿が眼に飛び込んできて、「あらら、なんでこんなところにオッサンが!?」と
次の瞬間、あわてて出れば、やはり男子風呂。
いつもと違う曜日だったので、男女の風呂が入れ替わっていたのだった。
「ひゃー、ビックリ。脱衣場で掃除のオバさんと目があってきづいた」
と女子風呂にまちがえて入ったピエールも同時に出てきて、
床で転がりながら、「アハハハハ」とふたり笑いが止まらず、
笑い死にするかと思うくらい笑っていたな。(何度思い出しても笑える)
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そのときに比べれば、今のほうがかなりセッパつまっているのだが、
不思議なくらいこころはおだやか。
ドタバタ動きながらも、忙中に閑ありといったような静けさもある。
そういう心持ちでいられるのは、写真集と写真展、その両方で関わっている人々が、
みんなあたたかいひとたちだからだと思う。
笑って会話しながらも、すぱっと決断は早く、ものごとが進むスピードの速いこと。
気持ちいいほどの即断即決。

まずは写真集。
3/4 、プロデューサーのヒロヤス氏から、「版元さんにいいところが見つかりました。
アーティストの友人の作ったものに感動し、自分が版元になって本を出そうと
それだけのために出版会社を立ち上げたひとなんです。
僕は今からアメリカ行きの飛行機に乗るから、あとはリツコさんがパッションを伝えてくださいね」
との連絡を受け、版元のサトルさんにすぐに電話で挨拶。
話すなり、「このひとだ!」とピンときて写真のデータを送ったところ、
数時間後に「出しましょう!」と決定。

「ならば、印刷は長崎でやりたいんです。
きくちゃんの本ですばらしいチームワークを発揮した昭和堂出版部のゆるり書房ってところで」
とヒロヤス氏に投げかけると、「いいですね。地元が潤い、地元に応援してもらえる本がいい」と即決。
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3日後には、マイさん率いるゆるりチームと印刷に関するミーティングが始まり、
その夜から同時に、デザイン担当に急遽任命された鳥取のシホとの夜な夜なスカイプミーティングの日々。
そこで決まった内容を東京のヒロヤス氏やサトル氏に相談し、アドバイスをもらい、
それをfacebookで鳥取、長崎チームでシェアしながら進んでいった。

写真集の最後のエッセイにも書いたが、ホント、タイトなスケジュールの中にもかかわらず、
だれひとり、テンパることなく、ユーモアと互いへの感謝を忘れずに、
自分にできる最大限のことをそれぞれがやったと思う。
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フリーランサーでひとりで仕事をすることが多い私だが、
チームだからこそできることがあるし、その中でひとは成長すると知った。
うまくいくチームには互いへのリスペクトがあり、人として対等であることが必須ではないかと思う。
平たく言えば、いばるひとがいないってことだ。
そういうときの集団のエネルギーは足し算じゃなくてかけ算になる。
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実は、前の個展のとき、別のところで出版が決まりかけたことがあった。
ところがフタを開けてみると、スタッフ同士の足の引っ張り合いばかり。
「いったい、このひとたちは、何に向けて本づくりをしているんだろうか?」
と憤りながら電話でチーフと会話してるを聞いていた友人シモーヌが、電話を切るなり言った。

「リツコさん、やめましょう。
そこでは出してもいいエネルギーのものはできないと思います」

その言葉でスッパリと止める決心がついた。
もし、あのときあのまま本を出していたら、まったく違う一冊になっていただろう。
去年の夏に旅したフィンランドやオランダの写真も入ってない。
シモーヌの言ってくれた「とまれ」は必然だったなと今、あらためて感謝している。
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本の完成が近づいてきたとき、ヒロヤス氏が言った。

「 アタマで無理だと考えてあきらめることが多いけど、
そんなことよりも、好きなことはやってみよう! 
と身をもって実践してきたリツコさんがメッセージを送り、
その輪がどんどん大きくなると、本を売るというよりも、
本が種子となって心の中にWonderful Worldが広がり、
それが友達に連鎖して、本を持っているだけで何かを共有している、
そんなアイコンにできたら、この本はうれしいと思うはずです。

何より、本には本のいのちが宿っていて、
この子が一人で歩き出すサポートをするのが、これからできることです。
旅で出会うたくさんの人が笑顔になるいい旅を、
と祈ることが、私たちができることだと思います。
本を売るというより、この本の持つ意味を理解してもらうことでしょうか・・・」
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読み返すたびに泣いてしまう。
彼の編集者としての生き方、本に対する純粋な想いに心が振動する。

本というのは、表紙に記された著者ひとりのものでなく、
奥付に記された数名のスタッフだけのものでもなく、
かかわってくれた人々すべてのものだと思う。

今回、印刷に立ち会い、インクのにおいが立ちこめた部屋の中、
夜明け近くまで妥協せず色あわせ作業をする人々の姿を見て心からそう実感し、
すぐに、『What a Wonderful World!』のfacebook pageを立ち上げた。
これから「この子」がどんな旅に出るのか、どうか一緒に見守っていただきたい。

さて、あと4日後、デザインを担当したシホが鳥取から搬入に長崎入りする。
マイさんとタッグを組んで今回の写真集づくりの中枢となってがんばってくれた彼女。
その彼女に写真集を手にとって見てくれる人々の姿を見てもらえることを心からうれしく思う。
バンクーバーで出逢った縁がこうしてつながり、ひろがっていくなんて、
お互いまったく先が見えなかった7年前の私たちから想像もつかないことだ。
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人生にはそんな小さなミラクルが起こることも、
この本を通じて伝えることができたら、大きなよろこびだ。

PS: 写真は今回の舞台となるモンネポルトです。
ふたりのかわいこちゃんたちのお魚くんもお出迎えいたします。

●写真展:4/5(金)〜14(日)11am-6pm  ※(水)close 波佐見 monne porte

●写真集:Amazonの先行予約もはじまりました。
Commented by ミドマル at 2013-03-31 17:12
リツマル
いよいよ今週だね(((o(*゚▽゚*)o)))
楽しみ〜

何時か、焼き鳥に誘おうかまよったが、とりあえず個展終えて たんまりゆっくり行こうねぇ♪───O(≧∇≦)O────♪

チームワークがかけ算になった時の波に乗ってる感じがたまらなくいいよね♪

「互いへのリスペクトがあり、人として対等であることが必須☆」
リツマルは、いつもそうであるから周りにも心地よい人ばかりが集まるんだね(⌒▽⌒)
小さなミラクルからの写真集☆楽しみだぁ


Commented by 燻鯖 at 2013-03-31 19:57
写真集ほんとにもうすぐなんだね。
ヒロヤスさんの言葉いいね。
思いを同じくするスタッフと力を合わせて生み出した本が、
種となっていろんなところに芽をだして、
花をつけて、また種を作って、
どんどん広がっていくんでしょうね。
すごいことだよね。

ほとんど力になれないけど、
いつも応援してるよ。

もうひと踏ん張り、がんばれ!
Commented by 入澤あきこ at 2013-03-31 21:55
律子さーんお元気ですか!?

準備頑張ってくださいねー!応援してます。
個展行けたらいいなぁと思いつつも行けるかわからないので、写真集は早めにポチっと予約しました!
届くの楽しみだなぁ♪♪ルンルン

再会の日を楽しみにしてますねー!
Commented by リリ at 2013-04-02 10:13
長崎経済新聞の記事の反応いいですよ〜(^^)/
Commented by 55ritsuko at 2013-04-03 06:58
To ミドマル

ミドマルよーい、おとといは、ホントありがと〜〜〜!
1日仕事を終えたあとに、遅くまで踏み踏み、感謝です。
おかげでガチガチだった肩や背中もだいぶ楽になったよ〜。
ひさしぶりにミドマルと話もできて、からだだけでなくて、
こころも元気をもらったよ〜!
ほいできのうは作業がサクサク進んだじょ〜。
いつもミドマルに助けられてる。

7日は一緒に泊まろうね。
おふろにゆっくり浸かって美味しい日本酒をきゅっと!
ああ、楽しみ!
桜マラソンがんばってね〜。
Commented by 55ritsuko at 2013-04-03 07:05
To 燻鯖さん

おひさしぶりです。
お元気ですか?
とんとご無沙汰しておりますが、
が、燻鯖さんの応援はいつも感じています。

ヒロヤスさんの言葉に共鳴してくれてうれしいです。
種、芽、花、種。。。なるほどすばらしき命の循環ですね。

今日は最後の準備の日。
まだプリント作業は山場です。
明日はいよいよ搬入。
午後からお世話になります!
bliss of ring、かりんと饅頭あたりの差し入れ、
おおいに期待しております。ふふ。
Commented by 55ritsuko at 2013-04-03 07:13
To あきこちゃん

わー、あきこちゃーん!
メッセージありがとう。

思い出せば、最初の個展がきっかけであきこちゃんと出逢ったんだよね〜〜〜!
ああ、なつかしいね。
今年のもよかったら見に来てほしいなあ。
色がきれいに見えるプリントにこだわったつもりなので、
色の専門家のあきこちゃんに見てもらえたらうれしいよ。
babyちゃんとゆうきさんと時間があったらぜひ〜。

本のほうも予約してくれてありがとう!
忙しい子育てや介護中の人々にもさっとページを開けば
小さな旅に出てもらえるような本にしたいと思って作りました。
そんな想いが伝わればうれしいよ。

ああ、風頭のお花見もなつかしいね!
楽しかったね、あの春のひととき。
Commented by 55ritsuko at 2013-04-03 07:17
To リリさん

リリさーん、ありがとう!
リリさんのおかげです。
いい内容にまとめてくださってありがとうございます。
写真の私もこどものように笑ってて。。。

波佐見のほうも時間あったらぜひ〜!
あの方とごいっしょに♪
Commented by ジジママ at 2013-04-04 10:18
リツコさん、お元気ですか〜〜?
個展開催、それから写真集出版、おめでとうございます!!
個展は残念ながら伺えないのですが、本は楽しみにしてますよ〜。
こちらにいらした時はご連絡ください。サインしていただきとうございますぅ。
お目にかかって、お互いの印象ぶち壊しましょー(笑)
個展、関東でもやっていただきたいなぁ〜〜。。。。。ぶつぶつぶつ。。。

準備、頑張ってくださいね〜♪
オババは、遠くからいつも応援してますよん♡
Commented by 55ritsuko at 2013-04-18 19:49
To ジジママさん

ジジママさーん!
あたたかいエールをどうもありがとうございます。
個展無事終了しました〜!
お返事はゆっくりしてからしたいと、
どどどっと怒濤の日々が終わった今になってしまいました。
Amazonで注文してくださったのはもう届いていますでしょうか?
ええ、ええ、ぜひお会いしたときにサインをこころをこめて
させていただきますね!
お目にかかれるのをたのしみにしています。
by 55ritsuko | 2013-03-30 18:42 | Comments(10)

RITSUKO NISHIZAWA  photographer。中学教師18年→カナダ生活6年→故郷長崎を拠点に世界を旅する。


by 55ritsuko