ひかりさすほうへ

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おととい、きくちゃんの撮影に、ペンギン水族館に行ってきた。




去年53 歳で念願の小学生になったきくちゃん。
もうすぐ出す詩集につける写真の依頼が縁で、先月出逢った。
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この日は、生まれつき脳性まひと四肢まひで40年間入院しているきくちゃんの年に1度の外出日。
ペンギン好きのきくちゃん、ワクワクするあまり、前日はあんまり眠れなかったらしい。
きくちゃんのワクワクが伝染して、まわりの私たちまでワクワク。
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まりあさんにきれいにお化粧してもらって、ポートレイト撮影もバッチリ。
きくちゃんの訪問教育の担任だったまりあさんが、私の写真を見たことからはじまったこのご縁。

まりあさんに私のポストカードを渡してくれたひとがいて。。。
気がつけば、いつも私と被写体を結ぶ間には、素敵なだれかが介在している。
その不思議さとありがたさ。
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取材のテレビクルーや担当医や看護師さん、クラス担任の先生なども加わってにぎやか。
初夏のようなお天気で、絶好の遠足日和。

水族館につくなり、きくちゃんの目が輝きだす。
この日を楽しみにしていたのが、ファインダー越しにもぐぐぐっと伝わる。
きくちゃんにここまで喜んでもらえて、ペンギンたちもペンギン冥利に尽きるよなあ。
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さて、この日のおりつのミッションは、きくちゃんをより美しく撮ること。
「平田喜久代」という女性の持っている魅力を最大限に引き出すこと。
寝台に寝たままの姿勢のきくちゃんを撮るアングルは限られている。

「おばちゃまですけど私、小学生です」

「何かすることがあるということは、幸福なことなんだ」

きくちゃんのつぶやく言葉は、きくちゃんだからつぶやける言葉だ。
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「病気なんかふっとんでしまうくらいハッピーです」
去年の入学式にそう言ったと聞いた。
骨折し、主治医の先生から、学校はまた今度にしようと言われて、
「絶対に学校に行くんだ。勉強するんだ」とオニのような顔で怒ったきくちゃん。

8年前、脳障害の影響で気管切開し、人工呼吸器をつけているきくちゃんの声を
妹のまゆみさんやまりあさんがひろって記録している。

きくちゃん、いまね、この国には学校に行きたくないってこどもがたくさんいるんだよ。

撮りながら伝わってくるのは、きくちゃんのエネルギーの大きさ。
言葉は交わせなくても、気でわかりあえる。
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テレビや新聞でいろいろ取り上げられているきくちゃん。
そんなきくちゃんを「障害を持つひと」というひとつのカテゴリーでくくってほしくない。
ひととして、ひとりの女性として、どう前向きに生きているか、
根っこのような部分までぐぐんと深く掘り下げてほしいなと生意気ながら思う。
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だれだって障害を持つ可能性はいつだってある。
そんなとき、「哀れみ」や「障害」だけでくくられたら、私だったらいやだから。

この日、取材していたテレビのスタッフはみなさん礼儀正しかった。
ただ、残念なのは、そのスタッフに向かっての医者の対応。
いっしょに車に乗ろうとしたカメラマンに向かって、
「カメラはダメに決まってるだろう」とすごい形相で叫んだのだ。

「遠慮してください」とひとことおだやかに言えばすむものを。。。
あのお医者さんがあんな対応をしたのは、私たちにだけであることを祈る。
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人生のほとんどを病院で過ごしているのはきくちゃんだけではない。
きくちゃんの病棟にも、ベッドでずっと寝たまま生活しているひとたちがいる。
そのひとたちにとって、ちょっとした言葉が、どんなにその1日を明るくしたり、暗くすることだろう。
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私のワークショップには、長大医学部の学生たちも参加してくれている。
みんなそれぞれにすばらしくやさしい若者だ。
彼らのような人材が、これから先、もっともっと日本の医療現場に光をもたらしてくれればなと願う。
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きくちゃんの横にいるのは妹のまゆみさん。
このひとの明るさ、おおらかさ。
きくちゃん、母親、ダンナさんの両親など、たくさんのひとの介護をしながら、この笑顔。

おりつっあん、日々学んでます。
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撮影後は腹ぺこりんで、昼下がりの吉宗に飛び込み、
茶碗蒸しと蒸し寿司セットを食べたあと、バッテラ1本注文。
おりつの成長期はまだまだ終わらない。
店員の女の子のびっくり顔がおもしろかった。

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4月ワークショップも、ありがたいことに満員御礼。
すばらしき出逢いの連鎖の日々です。

5月のスケジュール テーマは「光」 長崎市立図書館2F研修室 ¥3500

6 (日 1:30-4:30・・・構図についてフォーカス。3月来られなかった方にオススメ。
12(土)1:30-4:30 いっぱいになりました
17(木)1:30-4:30 いっぱいになりました
19(土)10:00-1:00 / 2:00-5:00 いっぱいになりました
20(日)10:00-1:00 / 2:00-5:00
23(水)1:30-4:30 あと2名
25(金)1:30-4:30
27(日)10:00-1:00 あと2名 / 2:00-5:00 午後の部いっぱいになりました

すでにいっぱいになっている日しか行けないという方、
キャンセルの可能性ありますので、念のためご連絡ください。
そんなこんなでボチボチうまってきていますので、参加の場合はお早めにご連絡くださいませ。
返信遅いときがあってすみません!(遠慮なくせっつくメールください)

参加される方は、バッテリーチャージとメモリーカードを空にしてくることをお忘れなく〜!
マニュアルとメモ帳なども。
ポートレイトの撮影などもやっちゃったりしますので、できるだけビビッドな色の服装でおこしくださーい!

5月をもって、2012春のワークショップもひとくぎりおしまいです。

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。。。と思ってたら、お気に入りのカフェ、諫早のcafe de ICH
カフェフォトのワークショップを開催することに決定!

私自身、撮りたいものがたくさんあるこの空間でのワークショップ、
美味しいケーキや珈琲をいただきながら、のんびりとやりたいな。
終わった後はここで写真展するのもいいな。

6月11(月), 14(木), 23(土)いっぱいになりました
2pm-5pm 1日10名限定。
早くもうまってきておりますので、興味ある方お早めに〜。
これが終わったら、おりっつあん、フィンランドで女スナフキンになってきま〜す。
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PS:  4/27(金)の参加者のみなさん、突然ですが、長崎新聞の同行取材が入りました。
   素敵な記者さんですので、ご協力よろしくです。

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by 55ritsuko | 2012-04-25 11:14

RITSUKO NISHIZAWA  photographer。中学教師18年→カナダ生活6年→故郷長崎を拠点に世界を旅する。


by 55ritsuko
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