勇気凛々【草間弥生】

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キホン、ひとりで仕事することが多いので、
凹んだり、いったんモチベーションが下がると厄介だ。




そんなときには誰かの人生ストーリーに触れる。
その人がどうやって進んできたのか、
知れば知るほど、自分の甘さが見えて、
よっしゃ〜!がんばれ、オリツ!と元気がわいてくる。

せっかくなので、そんなこれまでオリツを鼓舞してくれた
言葉やエピソードをときおりシェアしましょう。
凹んでいるひと、生き方に迷っている
誰かのヒントになればうれしいな。

第一弾は草間弥生。
いまや世界を席巻している彼女がアメリカで
自分の道を切り開いていくときのストーリーが好きだ。

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敗戦から間もない頃、故郷・松本の古本屋で
ジョージア・オキーフの画集を見つけたところから
どんどん人生が変わっていく。
松本から列車で六時間かけて、アメリカ大使館を訪ね、
オキーフの住所を探し出し、手紙を出す。

このまっすぐな行動力。
検索もメールもない情報も乏しい時代こそ、
ひとは直感をだいじに生きていたような気がする。
思いついたことをやってみる。
それに勝るものはないよね。

そして、アメリカ画壇の第一人者だったオキーフが
面識もない弥生に、何度も返事をくれ、
1957年、弥生は単身渡米する。
封建的で女性蔑視に満ちた社会にいては、
自分の芸術は広がっていかないと日本を飛び出していく。

が、貯金は尽き、窓ガラスも破れたニューヨークのアトリエで、
戸板をベッドにしているような困窮生活が始まる。
友達からもらった栗や魚屋からもらった魚の頭とか
なんとか飢えをしのいで生きていたという。

そんな弥生のところへニューメキシコからオキーフが会いにくる。
画商を紹介し、自分の住むニューメキシコにおいでと。

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私はこのエピソードが好きだ。
ジョージア・オキーフのオトコ気のようなものにぐっとくる。
有名、無名関係なく、国や言葉をこえて、
誰かの強いパッションは、連鎖を生み出すんだと元気がわいてくる。

「ありがとう、オキーフ!喜んでご一緒に!」
とオリツなら即答してニューメキシコについていっただろう。

ところが弥生さんはちがった。
「競争が熾烈だからこそニューヨークで闘いたい」
そう答えるのだ。天晴!

そしてアメリカの画壇にくらいついていく。

「若い頃にはホイットニー美術館のコンクールの審査に
作品を持って行ったけれど、当時のホイットニーは
今では想像もつかないほどに保守的で、
私の作品は見向きもされませんでした。

それでしかたなく、自分の身の丈以上もある大きな絵を担いで、
40 ブロックも歩いて帰りました。
三日間も食べていなかったので、倒れそうでした。
それでもアメリカに行かなければ、今の私はなかったと思います」(水玉の履歴書より)

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もう、これがハングリーじゃなくて、何をハングリーという!?
これまで、私が強烈に魅力を感じた人物は、
空腹のつらさを経験した人が多い。
そこまでして人生をかけてゆくひとには、
人生をひっくり返すくらいの力が宿るのだろう。

空腹の中、大きな絵を担いで通りを歩く
若かった弥生の姿を想像すれば、
なんだってできそうなくらい勇気がわいてくる。

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去年、旅したデンマークのルイジアナ美術館でも、
ヘルシンキのエスプラナーディ公園でも、彼女の水玉があふれていた。
ひとりの日本女性がこうやって世界に挑み、
自分に挑み、道を切り開いて、たくさんの人々に喜んでもらっていると
胸が熱くなった。


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「芸術家だけが社会の中で特別な存在と思っていない」
このページの言葉も心にしみる。


国立新美術館で開催されている草間彌生展は、
これまでにない規模の個展のようだ。(5/22まで)
弥生パワーを浴びに行くつもりだ。

そんなわけで勇気凛々シリーズ、
時々やっていくので、お楽しみに〜!


 
シリーズって、今日の1回だけで終わったりしないかな。      
オリツのことだからそれもありそうだにゃ。

★★★ 3/21の雲仙フォトワークショップは、おかげさまで満席になりました。 

4/9の雲仙ランチパーティはまだ少し大丈夫です。




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Commented at 2017-03-21 10:24 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 55ritsuko at 2017-03-22 15:50
Kiyoさーん、旅からおかえりなさい!軽やかなフットワークであっちこっち飛び回ってエネルギーを循環させているKiyoさん素敵。

弥生さんの生き方は、年齢や外見や学歴やそんなチンケなものにとらわれない彼女流のものがあって、いつも読んでワクワクします。「よっしゃーやるぞ!」「しるか!なんとでも言え!」と前に進むバネになります。

です!です!アート作品だけでなく、草間彌生さんの生き方にも大きく惹かれますね。ホント、サシで語り合いたいですね!
by 55ritsuko | 2017-03-19 19:27 | Comments(2)

RITSUKO NISHIZAWA  photographer。中学教師18年→カナダ生活6年→故郷長崎を拠点に世界を旅する。


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